Pro(duction) and Con(sumption)

ブログのタイトルは生産と消費を表すProduction and Consumptionと、長所と短所を表すPros and Consの掛言葉です。生産と消費の隔絶について考えていきます。

お肉を食べて幸せなのは

まだ始まってもいないのに、冨樫義博みたいに長らく休んでしまいました。

 

今回はお肉について書いていきます。畜産です。

 

僕はお肉が好きです。なんといっても美味しいから。小さい頃は食卓に肉がないだけで少し不機嫌になるくらいには肉が好きでした。

だけど、畜産に関する事実を知った時、お肉を食べることについての考えを改めようと思いました。その事実について書こうと思います。

普段スーパーで見かけるお肉にはどんな事実が隠されているのでしょう。

 

スケールの大きい話になるんですけど、地球規模で畜産を考えた時にどんなことが起きているのか見ていきます。

 

畜産には人間に対する影響と自然環境に対する影響があります。

 

人への影響

まず人に与える影響としては、世界の食糧問題や飢餓と関わってきます。

なぜなら家畜を育てるには飼料や水など大量の資源を必要とするからです。

 

近年、人口爆発と言われるように地球上の人口は前例にないほどの急激なスピードで増えています。それに対して食糧の生産量は人口増加の割合ほどは増えていません。つまり、人口が食糧生産量を上回る割合で増えているので、1人あたりの食糧は減っているということです。今のままの食生活を続けていてはいつか立ち行かなくなる状況になります。

国連食糧農業機関によると、世界の人口を養うためには2050年までに穀物の生産量を60%増やす必要があります。

 

一方で、家畜の飼育には穀物を主原料とする飼料が必要です。世界で生産される穀物のだいたい3分の1が飼料になっていると言われています。家畜はそのエネルギーの一部を体内にたくわえることでお肉ができるわけです。例えば牛は体重を1kg増やすために7kgの穀物を必要とします。

 

でもこれって人間が利用できる食糧を畜産に分けることで、お肉を少し作っているわけです。人間が食べられるものを家畜が食べているという状況のなかで、今世界では9億人以上の人が飢餓に苦しんでいます。

肉の消費量が減ることで、畜産に使われている穀物を人間が食べられるようになったり、牧草地を農地に転換したりすれば、飢餓に苦しむ人を助けられるかもしれません。

 

世界には恵まれた環境に生まれて美味しいものをたくさん食べて肥満に悩む人がいる一方で、貧しい場所で食べ物に困り飢餓に苦しむ人がいる。

この状況ってどうしても変だと思うし、自分の食生活がなんらかの形で関わっていることを考えると、日々の食事にも少し責任があるのかなって思います。

 

 環境への影響

自然環境への影響もあります。たとえば地球温暖化

二酸化炭素などの温室効果ガスは地球温暖化の主な要因であり、気候変動などの深刻な変化をもたらす可能性があります。

 

畜産業から出る温室効果ガスは全体の18%と言われ、これは車、汽車、船、飛行機などすべての交通手段からの排出量を合わせたものよりも多いです。

また森林伐採も大きな問題です。食肉の生産は増加傾向にあるので、 1秒間にサッカーコート1つ分の面積の森林が畜産の牧草地のために伐採されています。

 

このように温室効果ガスを排出するだけでなく、温室効果ガスを吸収する森林を伐採もしているので、地球温暖化への影響は無視できません。

 

Think Globally Act Locally

そうした状況の中で、畜産に頼らない食生活を送るために昆虫食や培養肉といった新しい技術の開発も進んでいます。

もちろん技術によって解決していくことは大事だけど、実用には時間がかかる。それよりも、ほかに個人が今すぐ出来ることもあると思います。

 

たとえばアメリカではミートレスマンデーと言って、月曜日には肉を食べないという運動があります。ヨーロッパでも環境への負荷を気にしてベジタリアンになる人がたくさんいます。

個人的な意見としては、食事のバランスを考える時に食物連鎖のピラミッドを意識したらいいんじゃないかなって思っています。それも毎回の食事というよりは1週間のトータルとか、長めのスパンで食事のバランスをピラミッドに近づけられたら、それはとても自然なバランスだと言えるんじゃないでしょうか。

和食の素晴らしさを見直すのもいいと思います。

 

お肉を食べることって思っていたよりいろんな影響がある。しかもその影響は明確に分かるものではなくて、巡り巡っておよぼすイメージしづらいもの。でも、だからこそ手遅れになるほど深刻になる前に考えなきゃいけないことだとも思います。自分に出来る範囲の小さなことでも、大きな変化になります。

 

飢餓に苦しむ人に、そして地球に、食を通して優しくなれたらと思います。

 

今日の夜ご飯の前に「いただきます」を言う時にでも、ぜひ考えてみてください。